今回は、インドネシアの歴代大統領の歴史に関してご紹介していきます。
この記事で分かること
・インドネシアの歴代大統領が分かる
・誰が何をしてきたのかざっくり理解できる
インドネシアの大統領といえば、デヴィ夫人でおなじみのスカルノをイメージする方も多いと思います。
また、現職のジョコ・ウィドドもイメージ出来ますよね。
今回は、そんなインドネシアの歴代の大統領を紹介していきます。
ざっくりとではありますが、インドネシアの歴史を語る上で欠かせない、大統領に関する歴史を知ることが出来ます。
大統領史を知ることで、過去や現在のインドネシアの現実も見えてきますよ。
インドネシアの大統領史
※大統領宮殿 出典: Wikipedia
大統領の歴史を振り返る前に、インドネシアの国の歴史をざっくりと押さえておきましょう。
インドネシアは独立宣言自体は、1945年8月17日に宣言していました。
日本が第二次世界大戦に降伏した二日後ですね。
しかし、それを認めない宗主国オランダとのインドネシア独立戦争を経て、1949年12月に独立を果たしました。
現在のインドネシアが、国の形としてスタートしたのはその時からです。
オランダや日本など、様々な国から干渉されていたため、国としては近現代に誕生した国ですね。
そのため現在の大統領で7代目と、大統領の歴史も長くはありません。
インドネシア歴代大統領
1, 初代大統領:スカルノ
2, 二代目大統領:スハルト
3, 三代目大統領:ユスフ・ハビビ
4, 四代目大統領:アブドゥルラフマン・ワヒド
5, 五代目大統領:メガワティ・スティアワティ・スカルノプトゥリ
6, 六代目大統領:スシロ・バンバン・ユドヨノ
7, 七代目大統領:ジョコ・ウィドド
ここからは、歴代の大統領をそれぞれ紹介していきます。
どんな大統領だったのかが分かりますよ。
1, 初代大統領:スカルノ
※出典:Wikipedia
初代大統領は『スカルノ』です。
在任歴は約22年(1945~1967)です。
日本では第三婦人のデヴィ夫人が有名なため、名前を知っている方も多いのではないでしょうか。
現在でも、紙幣の最高額である100,000ルピア紙幣に肖像画が描かれています。
スカルノといえば、インドネシア独立宣言でしょう。
建国の父と呼ばれ、独立を果たし今のインドネシアを築いた人物です。
スカルノ・ハッタ国際空港は、大統領の『スカルノ』と副大統領の『モハマッド・ハッタ』から名付けられました。
ちなみに『スカルノ』はフルネームです。
2, 二代目大統領:スハルト
※出典:Wikipedia
二代目大統領は『スハルト』です。
在任歴は約31年(1967~1998)と、歴代最長です。
軍人としてインドネシア独立戦争で頭角を現しました。
その後も昇進を重ねて軍を掌握し、発生したクーデターを鎮圧し、ついに権力まで掌握しました。
その後、二代目大統領に就任しています。
親米、親マレーシアなどの外交政策を取り、東南アジア諸国連合(ASEAN)の創設にも尽力しました。
尽力したためか、ASEANの本部所在地はインドネシアのジャカルタです。
外資を誘致し開発独裁で経済成長を果たしましたが、長期政権が影響したのか、政治腐敗が問題になりました。
そして、腐敗に重なりアジア通貨危機が襲い、失脚となりました。
3, 三代目大統領:ユスフ・ハビビ
※出典:Wikipedia
三代目大統領は『ユスフ・ハビビ』です。
在任歴は、1年5ヶ月(1998~1999)と、歴代の大統領では最短の任期となっています。
スハルト政権時の副大統領で、スハルトの退陣とともに大統領に就任しました。
報道の自由化や政治犯の釈放といった民主化を進めた大統領です。
スハルトに見いだされた背景もあり、スハルトの子飼いと揶揄されたり、政権の求心力は弱かったようです。
政治家になる前は航空工学科を卒業したエンジニアでもあり、ドイツの航空機メーカー『メッサーシュミット』の副社長を務めていました。
4, 四代目大統領:アブドゥルラフマン・ワヒド
※出典:Wikipedia
四代目大統領は『アブドゥルラフマン・ワヒド』です。
在任歴は、約2年(1999~2001)と、こちらも短い政権となっています。
祖父が、インドネシア最大のイスラム教組織『ナフダトゥル・ウラマー』を創設したり、父親が、初代宗教大臣であったりと宗教一家の家庭で育ちました。
在職時は、イスラム教以外の他宗派や他宗教にも寛容な姿勢を見せたりと、インドネシアの宗教的寛容と政治改革の象徴的存在でした。
自由と寛容の姿勢で政治に取り組んだ結果、敵も多く作る事となり短期で退陣に追い込まれました。
5, 五代目大統領:メガワティ・スティアワティ・スカルノプトゥリ
※出典:Wikipedia
五代目大統領は『メガワティ・スティアワティ・スカルノプトゥリ』です。
メガワティは、初代大統領スカルノの長女です。
インドネシア初の女性大統領となります。
在任歴は、約3年(2001~2004)となります。
四代目大統領のアブドゥルラフマン・ワヒドが解任された後に、当時副大統領であったメガワティが昇格しました。
2004年に実施されたインドネシア初の直接選挙で次期大統領の『スシロ・バンバン・ユドヨノ』に敗れて退陣しました。
6, 六代目大統領:スシロ・バンバン・ユドヨノ
※出典:Wikipedia
六代目大統領は『スシロ・バンバン・ユドヨノ』です。
インドネシア初の直接選挙で選ばれた大統領となりました。
在任歴は、10年(2004~2014)で、任期満了で退任した大統領です。
※インドネシアの大統領の任期は、2期10年で満期となります。
在任時は、スマトラ沖大地震・インド洋大津波、ジョグジャカルタ特別州での大地震、メラピー山の噴火など、自然災害が多発した時期でもありました。
災害からの復興やインドネシアの民主化と経済成長を導き、社会全体の安定と発展に尽力しました。
これらの活躍もあり、慶應義塾大学、立命館大学、創価大学から名誉博士号を授与されています。
7, 七代目大統領:ジョコ・ウィドド
※出典:Wikipedia
七代目大統領は『ジョコ・ウィドド』です。
通称は『ジョコウィ』です。
現職の大統領ですね。
在任歴は、2014年10月~となります。
2期目も当選したので、順調に行けば2024年10月までの任期となります。
貧困家庭で育ち、自身で立ち上げた家具製造輸出企業を軌道に乗せたという背景を持ちます。
エリートでも軍人でもない、初めての大統領となりますね。
日本でいう田中角栄のような背景と言えます。
地方のスラカルタ市長と首都のジャカルタ特別州知事を経て現職に就任しています。
外国依存からの脱却を目指す『海洋国家構想』を掲げていて、海洋資源の活用や造船・観光業の振興などを掲げています。
仕事への姿勢は、出自もあり現場主義を貫いています。
インドネシアのニュースを見ると、全国各地を訪れる記事を見つけることが出来ますね。
趣味はヘヴィメタル鑑賞と歌唱とのことです。
何気にパンクな一面も持っているようですね。
まとめ:インドネシアの歴代大統領の振り返り【歴代7大統領まとめ】
いかがだったでしょうか。
今回は、インドネシアの歴代大統領に関してざっくりとまとめました。
インドネシアの歴代大統領
1, 初代大統領:スカルノ
2, 二代目大統領:スハルト
3, 三代目大統領:ユスフ・ハビビ
4, 四代目大統領:アブドゥルラフマン・ワヒド
5, 五代目大統領:メガワティ・スティアワティ・スカルノプトゥリ
6, 六代目大統領:スシロ・バンバン・ユドヨノ
7, 七代目大統領:ジョコ・ウィドド
まとめるにあたり、その次代の背景も知ることが出来て、私自身も学びがありました。
この記事を読んで興味が湧いてきた方は、自身でそれぞれの大統領の政策や時代背景を調べてみるのも面白いですよ。
これからインドネシアに来る方も現在インドネシアに住んでいる方にも興味を持っていただけたら嬉しいですね。
Good Luck!