今回はそんな悩みを解決します。
この記事で分かること
・ジャカルタからの首都移転に関する情報が分かる
・首都移転の理由が分かる
インドネシアの首都移転が決まりました。
本記事は、そんなインドネシアの首都移転に関するまとめとなります。
インドネシアで5年間生活していた私が、現地の状況を踏まえて紹介していきます。
最後まで読んでいくと、ジャカルタからの首都移転の理由が分かりますよ。
インドネシアの首都移転【ジャカルタからカリマンタン島へ】
インドネシアでは、首都の移転が決まりました。
ジャカルタからカリマンタン島(ボルネオ島)への移転となります。
首都移転は、2024年から徐々に進められる見通しです。
2021年から空港や港湾の近代化、道路建設などのインフラが整えられていく予定でしたが、新型コロナウィルスの影響で開発が棚上げ状態となっています。
新首都は、カリマンタン島東部のバリクパパン周辺になります。
徐々に関係機関の建設と移転が進められ、建国100年となる2045年までに首都をジャカルタから完全移転する計画となっています。
予定されている移転機関
大統領官邸、中央省庁、国会、裁判所、国軍・警察の施設、中央銀行や金融機関、各国大使館、情報・通信機関、高等教育機関、研究機関 など
新首都は政治の中心となりますが、経済は引き続きジャカルタが中心になる見通しとの事です。
それなので、日系企業やその他企業への今すぐの影響は少ないと見られています。
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ジャカルタからカリマンタン島への首都移転の理由
なぜこのタイミングで移転になったのか?
首都移転の理由としては、以下の理由が挙げられています。
首都移転の理由
1, ジャカルタの人口過密
2, 交通渋滞
3, 洪水など自然災害
1, ジャカルタの人口過密
ジャカルタ州の人口は、約1,000万人です。
そして、ジャカルタ周辺を含めた首都圏の人口は、3,000万人を超えています。
東京で1,000万人に届かないほどなので、人口密度の高さが分かりますね。
インドネシアは約1万以上の島々から構成されている群島国家です。
首都ジャカルタは、国土全体の約6%ほどのジャワ島にあります。
そして、インドネシアの総人口約2億5,000万人のうち、50%以上がジャワ島に住んでいると言われます。
また、GDPの50%以上もジャワ島で稼ぎ出しています。
この一極集中で経済格差も生まれています。
そのため、地域格差を減らすことも、首都移転に期待されています。
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2, 交通渋滞
世界最悪と言われる交通渋滞も、首都移転の一因となっています。
人口増加にインフラ環境の整備が追いついておらず、年々交通渋滞が激しくなっています。
渋滞の激しさで経済損失は、年間8,000億円を超えると言われています。
インドネシアで働いていた時は、首都ジャカルタから工業団地チカランまでの約35キロの距離を、2時間から3時間かかって移動していました。
バスや鉄道などの交通インフラが発達していない点が厳しいポイントですね。
3, 洪水など自然災害(地盤沈下)
自然災害も、首都移転に関係してきます。
インドネシアには日本のような四季がなく、ざっくりと雨季と乾季に別れます。
雨季には雨が続くのですが、ジャカルタの中心地でも洪水が毎年のように発生します。
道路や排水に関するインフラ整備がされていないため、同じような場所で洪水が発生していますね。
また、地下水採取が原因とされる地盤沈下の問題に面しています。
エリアによっては毎年約25cm程度の地盤沈下が進行しているとのこと。
海面上昇と相まって、問題視されています。
まとめ:インドネシアの首都移転、理由とは?【ジャカルタからカリマンタン島へ】
いかがだったでしょうか。
インドネシアの首都移転計画に関して、背景が見えてきたかと思います。
インドネシアの首都移転理由まとめ
1, ジャカルタの人口過密
2, 交通渋滞
3, 洪水など自然災害
ジャカルタはこれからも発展していく都市と予想できます。
しかし、人口の増加や渋滞、自然災害などで都市としての機能麻痺に陥っていくことも予想されます。
そんなタイミングだからこそ、首都移転の話が進められているということですね。
2020年1月にインドネシアの首都移転関連の運営委員会のメンバーの一部の発表がありました。
イギリスのトニー・ブレア元首相や、アラブ首長国連邦(UAE)のムハンマド・アブダビ皇太子などが名前を連ねていました。
そして、日本からはソフトバンクの孫会長が選定されたことも発表されていましたね。
首都の移転は、経済的にもものすごくインパクトがあります。
ビジネスの先端を見据えている人は、ここにもアンテナを張っているんですね。
最後に参考までに、以下の国土交通省のリンクから世界の代表的な首都移転例が参照できます。
また、中田敦彦さんのYouTube大学でも、インドネシアの首都移転に言及されていました。
将来予測に興味がある方は、こちらもチェックすると面白いですよ。
これからは、人口の多いインドネシアの有利さが生かされてくる時代になるかと。
Good Luck!